人生は壮大なネタ作り

日頃考えていることを文章にしています。ごく稀に更新します。

優しさ

 「優しさ」というのが、自分にとってとても大切な価値観だなということに最近気がついています。なぜかはわかりません。しかし、大切なんです。

 

 一つには価値観が多様化しすぎたということがあると思います。僕は多様化することに関しては極めて肯定的です。しかし価値観が多様化すると、昔のように盲信していい、「普通」とか「正義(”jusutice"ではない)」とかいう価値が消滅します。ですので、人と人との調和を保つものとして共通の価値以外のものが必要です。それは優しさしかないんではないでしょうか。

 

 僕自身も少し変わった部類の人間なんだろうと思います。だからこそ、自分を認めてくれる優しい人を求めてきました。切望してきました。ちょっとたまに変わったことを言い出しても優しく見守ってくれる人、そういう人を求めてきたんだと思います。友人にも恋人にも。僕は親には恵まれましたので、親は安心して見守ってくれました。

 

 はっきり言って信じていい価値観なんてものは現代社会に存在していないと思います。心底当然と思われている価値観ですら揺らいでいます。高齢の人と話してて合わないのはここですよね、当然としている価値観の範囲の大きさが全然違う。

 

 「普通」っていう日本語を使う人は減っていくんだろうと思います。上の世代になればなるほど使っているような気がする。この間落合陽一さんも言っていたような気がしますが、「普通」は子供に使わせないほうがいい。

 

 しかし、世の中は逆に排他的になっているような気がします。特に政治の世界。右も左も相手に対する生理的な拒絶反応みたいなものが極まってしまっている。保守って寛容の精神なのじゃないか、リベラルって思想良心の自由を目指すんじゃないのか、問いかけたい気持ちです。

 

 遠からず、価値観の多様化の行き着く先には、他人のことは理解できなくて当然という時代が来ると思います。そのときに必要なことは、他人に優しくあろう、というすごく初歩的な人間の感情なのではないでしょうか。